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    Blog - Seiseikai Yokohama Aoba & Shin Yurigaoka

    受け

2016年9月7日

2016年9月4日(日)合気道精晟会新百合ヶ丘

新百合道場の稽古は土曜日なんですが、9月は変則的で4日と18日が日曜日です。どれくらい来られるのか一抹の不安があったのですが、ほぼフル参加で大変賑やかでした。子供が元気なのは良いことです。みんなガンガン走ってます。

安全に走り回れる場所すら少なくなってきていますので、元気に走るということだけでも子供の成長において重要であると思います。特に入門して日が浅い子供は遊びたがるものですが、日が経つにつれてだんだん真面目に稽古をするようになります。走るのは止めませんが(笑)。

日々、特に受けについて子供全員の成長を記録していますが、今回は一人の受けを修正しました。受けができるようになるにはプロセスがあって(上達の速さは人それぞれですが)、立って両手で回れる→立って片手で回れる→飛び受身ができる→手を使わないで回れる、となるのですが、飛び受身をできる段階になっても前方回転受身がきちんとできていることは稀です。

これは教え方のジレンマでもあるのですが、最初はどうしたって「安全に稽古をする」という観点から両手を斜めについて、右上腕に沿って回ることから入ります。そのまま片手に移行していくので下の画像のようになるのですが、受けによって身を守ることの第一義は「頭を守ること」です。

もちろん、これでもきちんと稽古ができるのですが、腕が斜めに入ることによって、実際に強く転んだときに生じるであろう問題点は、

1.地面と頭の距離が近くなること

2.衝撃を手と腕によって分散できてないこと
(もちろん、両手つきでも上手な人は手と頭の距離を保ったまま、まず手をつくので、それでも良いのだと思います)

2016090401

それで下のように修正をしました。

2016090402

受け(転んで)重要なことは、「まず手をつく」 そして「手と腕に体重を乗せない」

後者がなかなか難しく、やはり稽古の中で体得していくしかありません。でも、ひとつ前に進みました。

ではでは。

2016年8月28日

子供にどこまで”受け”を教えられるか?(続編)合気道精晟会新百合ヶ丘

さて昨日の続きです。とりあえず動画をご覧ください。

 

小学1年生(7歳)で入門してからだいたい4ヶ月。回数にして10回くらいです。入門前に合気道どころか武道やスポーツの経験はなし。最初はでんぐり返しからはじめました。2回目の前方回転受身はちょっと頭を着いて失敗しているんですが(手の着きが遅かった。単独で写されているので緊張)、1回目、3回目や普段の稽古の受けでは頭を浮かせてちゃんと回れてます。

もう一人、今日は捻挫をして稽古は休んでいたので撮影できなかったのですが(道場には来ました。声が入ってる<笑)、6年生の女の子。こちらはまだ6回目くらいで、最初はでんぐり返しをしたこともなかったのですが、今では立ち位置から両手つきですが、綺麗に回れてます。

問題はです。私はこんなことは教えていない、ということです。この2人には、まだ、でんぐり返しの次の、「前に両手を斜めについて右腕に沿って回ること」までしか教えていない。教えていないのに気づけばできるようになっていました。こっちがビックリです。

そもそも、6年生はともかく、低学年の子供の多くは物理的に難しいのです。頭が大きく手足が短い。バンザイしたとき、頭の頂点から腕の余裕は頭一個分くらしいかありません。そして腕の力が弱い。片腕で体重を支えることは難しい。つまり、「支えていない」。(あまり写っていない)3回目が上手にできているのですが、タップしてるんです。これをどう教えるか?悩んでいるうちに子供はできるようになってしまった。

一体何が起こっているのか?

色々考えていたんですが、よく観察すると理由が分かりました。「先輩がいる」んですよ。小学5年生からはじめて、今、中学1年の先輩がいます。小学1年生からはじめて、今、小学3年生の先輩がいます。この小学3年生の子には試行錯誤しつつ、手順を踏んで受けを教えました。前方回転受身が形になるまで、数ヶ月とか半年とか、そういう単位で時間がかかったと思います。

子供たちは先生よりも先輩を見ている。そしてこの先輩は、「ちがうよ。こうやって真っ直ぐ回るんだよ」とか教えている。例えば自分に置き換えればよく分かります。先生は遠い存在に思っています。正純先生がよく、「私ができるんだから皆もできる。同じ人間なんだから」と仰るんですけど、「先生が仰るとおり、同じ人間なんだから私にもできる筈」と信じられるまで私は10年くらいかかってます。(もちろん信じられる=できるではないですが)

子供から見て、大人の「先生」のすることは、そのまま自分もできるという認識が持ちにくい。一方、等身大の先輩がすること、教えてくれること、はそのまま理解しやすい。先輩のすることを真似て、あっという間に、できるようになっちゃったというわけです。

ちなみに、中学1年生、小学3年生の子は立位から両手を着いて回るところまでは「教え」ました。その後は、隣で一緒に回ってました。時間がかかりましたが、見よう見まねで覚えました。それでメソッドを作りたい、と思ったのですが、こうなると、少なくとも受けについては「そもそもメソッドって何?」ということになります。

もちろんメソッドが必要ない、ということではありません。全く経験のない子供に「でんぐり返しからはじめて、回ることに慣れよう」という手順は絶対に必要です。但し、あらゆるものを方法論に填め込むというのは必ずしも有効ではない。教えることも勉強ですね。

ではでは。

2016年8月27日

子供にどこまで”受け”を教えられるか?合気道精晟会新百合ヶ丘

ちょっと明日の前振りで受けについて書いておきます。

新しい入門者が合気道の経験が皆無な子供(小学生)であった場合、最初はとりあえず「回ること」を教えるわけです。でんぐり返しですね。回ることに慣れる。

子供の稽古というのは週一回で二時間です(新百合の場合)。教えられることは限られているので、何を教えたいかと言えば「受け」です。理由は単純で、技を習得するためには時間が必要だし、また身体ができていませんから、なかなか難しい技もあります。ところが「受け」はそうではなくて、身に着けてしまえば、たぶん、一生身を守ってくれます。

というのは、私はこう見えてもスキーのエリート教育を受けてまして(笑)、小学校入学~中学卒業までスクール(プロに通じるスクール。水泳のクラブとかと似ています)に通ってたんですが、まず最初にやることはスキーを履いて「転ぶこと」なんです。それも徹底的にひと月くらい転ぶことのみをやらせられます。

次にスキーを履いて走ることを教わります。ロープもリフトも使わない。滑ることをやらない。ストックを使わないで、ゲレンデの上まで走るんです。「転ぶこと」「走ること」でワンシーズンが終わります。もう何かの罰ゲームかと思うほどスパルタです。今はここまでやるかどうか分かりませんし、やる必要もないと思いますが、とにかく「転ぶこと」「走ること」をしっかり教えるというのは理に適っている(少なくとも一理ある)。

私は中学卒業してスキーを辞めたんですが(寒いから。もう雪なんて見たくもない)、それから5、6年経って大学生の時に久しぶりにスキーに行ったんですね。もう滑れないだろうな、と思いきや、滑れるし、転べるし、走れました。それから10年くらいして再びスキーに行ったんですが、やっぱり滑れるし、転べるし、走れます。この際、滑るはどうでもいいのですが、ちゃんと転べれば怪我をしません。ちなみに走ることは滑ることよりも格段に難しいです。子供の頃に身につけたものって大きい。

で、でんぐり返しに慣れたら、最初に私も教わった通り、前に両手を斜めについて右腕に沿って回ること、をやります。それに慣れたら中腰くらいから回ることを、そして立位から回ることを教えるつもりだったんですが、実際に教えてみると構想通りにはいかないもので。

どのように構想通りに行かなかったかは、明日、動画を撮ってこようと思うんですが、いずれにせよ、どのような回り方であっても、一つの目標を掲げています。それが「真っ直ぐに回る」こと。真っ直ぐに回ると綺麗なんです。経験上で言いますと、綺麗な受けがすべからく安全とは一概に言えないかもしれないが、安全な受けはすべからく綺麗である。

合気道の受け(と言っていいのか分からないですが)=横周りではなく縦回り、の良いところは、身体と地面の接点が少ないために実用的であることだと思います。コンクリートでも床でも痛めず受けが取れます。この観点で言うと、前方回転受身の真っ直ぐに回るための支えとなる腕は、やっぱり真っ直ぐ正面に伸ばした方が合理的です。

ところが、私は入門したての頃、兄弟子が拳で回ってまして、真似をしたら「グキ」っとやったんですよ。「グキ」っと(笑)。あれから10年以上、稽古をさせていただいて、今は指をついて回っています。要は、つき方は何でも良いんだと思うんです。重要なことは体重をかけないこと。手のひらだって良いし、拳だって良いし、たぶん指2本くらいでも回れると思います。やったことないけど。

ただ、これを子供にどう教えるか? 何せ私は「グキ」の経験者ですから、当然、慎重になりますし、そもそも、「腕をついて回るんだけど、腕には体重を乗せない」ことって安全に教えられるものなのだろうか? 大人で身体が丈夫な人なら、「痛い思いをして練習していれば、そのうち身体が覚える」で済むんですが(笑)子供はそうはいかない。反面、安全な受けを子供の頃に身につけてさせてあげたいのも本心。

さて、現状どうなっているのか? 明日に続きます(たぶん)。